痔ろうの症状

痔ろうは、あな痔とも言い、直腸、肛門部の感染症です。 肛門から奥に1.5cmくらいのところにある肛門小窩という小さなくぼみに便のなかの大腸菌が入り込み感染症を起こし、膿(うみ)がたまった状態を肛門周囲膿瘍と言います。さらにその膿の出口と肛門内がつながってトンネル状になってしまい、膿が出続けるようになってしまった状態を痔ろうと呼びます。
痔ろうの症状は、膿(うみ)がたまった時に39℃〜40℃以上の発熱をし、ひどい痛みに襲われます。膿が破けて出てしまえば、発熱や痛みはなくなって一時的に痔ろうが治ったように感じますが、また膿がたまると、発熱、疼痛し、また膿が出ると収まるということを繰り返します。痔ろうの膿や少量の出血が下着について気がつく人もいます。痔ろうは慢性化すると決して自然に回復することはありません。そのまま放置していると肛門癌になってしまう危険性もあります。痔ろうになってしまったらできるだけ早期に治療をする必要があります。

痔ろう手術

痔ろうは、膿の元と肛門への出口が管状になってしまっているため、自然には治りません。
抗生物質を使用しても完治することはまれで、ほとんどの場合、痔ろうの治療には手術が必要となります。痔ろうは慢性化により癌になることがあるので、速やかに手術するほうが賢明です。
痔ろう手術は、一般的には膿のトンネルを全て摘出する「切開開放術式」が行われます。入院は長くても1〜2週間で、完治までは約1ヶ月程です。軽度の場合は日帰りの痔ろう手術ができる場合もあります。
痔ろう手術自体の時間は1時間位です。痔ろうの状態によっては、肛門括約筋を温存したまま痔ろうを取り除く「肛門括約筋温存手術」が行われます。この方法は膿の管の位置が皮膚の深い部分にあったり、浅くても管が腹側や側面側にあり、肛門括約筋から離れた位置にある場合に採用される痔ろう手術法です。入院期間も、1週間〜2週間ほどです。痔ろう手術にはある意味、勇気と決断が必要ですが、痛みをがまんしていたり、癌化の恐怖を抱えているよりづっと楽です。痔ろうの手術をされた方のほとんどは、思い切って手術をして良かったいう感想を持たれてるようです。

痔ろう痔核の予防と再発防止

痔の予防と再発防止で一番気をつけることは便秘をしないことです。便秘で硬くなった便をいきんで出すと肛門に負担がかかり、痔核や切れ痔を引き起こしやすくなります。できるだけ便を我慢しないこと、繊維性の食物を意識して多く摂ったり、朝起てすぐに水やジュース、牛乳を飲ことが効果的です。
一方、下痢も長引くと、肛門に負担がかかるので注意が必要です。下痢の便が、肛門陰窩という小さなくぼみに入り込み、便のなかの大腸菌が感染することが、痔ろうの原因になります。体の抵抗力が弱っている時の下痢は要注意です。
痔予防の生活面での注意点はトイレの時間をできるだけ短くするようにすること、おしり洗浄器付きのトイレを利用するなど肛門の周辺をいつもきれいに保つことが大切です。食べ物では酒や辛い食べ物はあまり摂り過ぎないように気をつけましょう。 また便に血が混じった場合は切れ痔や痔核、痔ろうのせいだと決めつけないことが大切です。痔だと思っていたら大腸癌だったという例も少なくありません。必ず専門医に相談をしてください。

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